体調が優れない日や暑さでバテてしまったときは、食事が進まなくなったり、喉がいつもよりも通りにくくなったりと、食欲が思うように出なくなってしまったことは誰しも経験があるかもしれません。
食欲不振は様々な理由によって陥ると言われており、食欲不振を回復させて食欲を増進させるには、心身をしっかりと休ませることも大切ですが、それだけでなく様々な対策や取り組みをすることで増進できる場合があります。
そこで今回は、食欲増進に効果的な様々な方法をご紹介します。
食欲不振に陥る原因とは?
食欲不振に陥る原因には、いくつかの種類があります。
一つ目が病気によって引き起こす食欲不振です。
すい臓や肝臓、胃腸と言った消化器に疾患を起こしている場合や、腎臓や心臓などの呼吸器の病気、脳や神経の病気、糖尿病など、様々な病気に罹患することで、食欲不振に陥る場合があります。
風邪を引いたときに食欲不振になった方も多いかもしれませんが、これは感染性胃腸炎と言う”お腹にくる風邪”に罹っていた場合があります。
感染性胃腸炎は、胃腸粘膜に炎症が起こることで引き起こり、胃腸の機能が低下することで食欲不振に陥ることがあります。
二つ目は、精神的なストレスが原因で引き起こす食欲不振です。
人間関係などでストレスを溜め込んでいたり、将来への不安などで日々ストレスを感じていると、自律神経のバランスが乱れ、食欲不振に陥る場合があります。
ショックな出来事が起こると喉が通らなくなると言われますが、これも精神的なストレスが関係しています。
また、仕事などで緊張して食欲が無くなったと言うことを経験したことがある方も多いかもしれませんが、緊張も精神的なストレスに当てはまります。
三つ目は、肉体疲労や倦怠感による食欲不振です。
疲れているときは、体がだるく感じることがありますが、同時に食欲も無くなって来ることがあります。
夏バテによる食欲不振はこれに該当し、夏バテは暑さによって自律神経が乱れ、身体の機能が不調になることで倦怠感などの症状を引き起こします。
倦怠感が長引く場合は、不規則な食生活による栄養不足や睡眠不足、ストレスを溜めている場合があるので、思い当たる点が無いかよくチェックしてみましょう。
食欲が湧いてくる仕組みとは?
美味しそうな食べ物を見ると食欲が湧いたり、食事の時間が近くなると自然に食欲が湧いてきますが、そもそもなぜ人間は食欲が湧いてくるのでしょうか?
食欲の仕組みは、脳の視床下部には食欲をコントロールしている摂食中枢と満腹中枢の2つの中枢があります。
満腹中枢は、食事をした後、食べ物を消化する際に満腹中枢を刺激し、食欲を抑えさせる働きをします。
そして摂食中枢は、食欲を増進させる働きがあり、美味しそうな物を見たり、匂いを嗅いだりすると摂食中枢が刺激されて、食欲が出てくるようになります。
食欲は空腹感とは異なり、胃が空腹状態でも前述した様々な原因によって食欲が湧かないことがあります。
食欲を増進させる方法
食欲不振に陥っているときは、食欲が回復するまで何も食べずに過ごしてしまいがちですが、何も食べないと言うのは、さらに食欲不振を進行させてしまう場合もあります。
無理に普通の食事を取る必要はありませんが、食欲増進効果がある食材を少しでも摂取するようにしたり、食欲増進につながる取り組みを行うことで回復を促すことができます。
食欲は様々な方法で増進させることが可能なので、食欲が湧かないと言う日は是非以下を試してみて下さい。
料理にスパイス(香辛料)を加える
食欲を増進させる方法の中でも、特に有名なのが料理にスパイス(香辛料)を加えることです。
夏バテにはカレーが効果的なのはおなじみですが、理由はカレーに含まれているクミンやターメリックと言ったスパイスに食欲増進効果が含まれている為で、風味豊かな香りを嗅ぐだけでも香りが脳の視床下部に伝わり、食欲がそそるようになります。
さらにカレーに含まれるスパイスによっては胃腸の機能を高める作用もあるので、お腹にくる風邪を引いた際にはカレーを食べることで効率的に食欲を増進させることができます。
数あるスパイスの中でも、特に唐辛子やこしょう、山椒、わさびと言った辛みが強めのものは、高い食欲増進効果が含まれているので、食欲が出ない日は、これらのスパイスを積極的に取り入れてみて下さい。
食欲を増進する食材を食べる
私たちが毎日食べている食材の中には、食欲を増進させる食材も多く存在しています。
例えばにんにくやしょうが、ネギといった香味野菜や、みかん、ゆず、レモンといった柑橘類、梅干しや酢と言った酸味成分が含まれている食材にはどれも食欲増進効果が期待でき、またどの食材も多くの栄養素が含まれているので、栄養を吸収することで疲れや体調の回復も促すことができます。
しかし、何も食べる気力も出ないほど食欲が落ちており、食材を摂ること自体が難しい場合もあるかもしれません。
そんなときには、オレンジジュースやレモネードと言った柑橘類の飲み物を摂取することで、食欲増進につなげることができます。
好きな物を存分に食べてみる
食欲が出ないときは、できるだけ栄養バランスのとれた食事をして体調の回復を促すことが重要ですが、このような状況の際に規則正しい食事を行うのは至難の業と言っても過言ではありません。
ですが、体調によっては自分が好きなものなら、食欲が無いときでもある程度は食べられるのではないでしょうか?
好きなものを食べると一時的に幸福感で満たされることで、心身の状態が回復し、食欲が増進されることがあります。
しかし、甘い物や油物などを必要以上に摂りすぎると体調を悪化させてしまい、振り出しに戻ってしまう場合がある為、控えめに摂るようにしましょう。
運動をする
体を動かしたり、運動をした後はお腹が空いてくることがありますが、運動をすると糖分が速いスピードで消費され、血糖値が下がることで空腹を感じやすくなります。
その為、運動をすることで空腹感が生まれて食欲が湧きやすくなり、ウォーキングやサイクリングと言った軽めの有酸素運動でも効果的に食欲を増進させることができます。
水分をこまめに取る
水分をこまめに取ることで以前に食べたものの消化を促すことができ、胃の中を空にすることで空腹を感じやすくなり、食欲も湧きやすくなります。
しかし、水分ならどれでもいいという訳ではありません。
炭酸水やコーヒーなどの満腹感を得られる飲み物を飲んでしまうと、かえって逆効果の為、できるだけ普通の水を飲むようにしましょう。
食欲増進には話題のCBDが効果的!?
ここまでは、食欲を増進させる方法の中でもオーソドックスの物を中心にご紹介してきましたが、ここからは今注目されている、食欲を増進させる新たな方法をご紹介しましょう。
最近、「CBD」と言う文字をよく見かけることが増えていますが、実は、このCBDにはなんと食欲を増進する効果があると言われています。
CBDとは、カンナビジオールの略語で、ヘンプ(大麻草)に含まれた、精神作用など身体を調整する働きのある「カンナビノイド」を構成している、113種類以上ある成分の中の1つであり、現在、欧米ではCBDがブームになっており、CBDが含まれた食品やコスメ等の様々な製品が登場しています。
CBDには自律神経を整える働きが備わっており、ストレスや緊張を和らげ、睡眠の質を高めると言った効果があり、ポジティブにコントロールしてくれる作用があります。
他にも疲労回復、抗酸化作用、抗炎症作用、ホルモンバランスを整える作用など様々な効果も期待でき、さらには医療疾患においても幅広く活用されています。
CBDは大麻草を原材料としていますが、同じ大麻草を原料にしているマリファナの主成分で有名なTHC(テトラヒドロカンナビノール)とは違い、CBDには、THCのような精神作用、依存性を引き起こすことは無く、異常なポイントだけに作用するようになっており、身体の正常な機能に作用することがありません。
一部の国では、THCが合法となっており、THCが僅かに含まれているCBD製品もありますが、日本ではTHCが規制されている為、国内で販売されているCBD製品はTHCが含まれていないので安心して取り入れることが可能です。
CBDの食欲増進効果とは?
CBDの効果の一つに食欲増進作用があります。
マリファナの主成分であるTHCには、「マンチ」と言う食欲を増進させる現象があります。
大麻を摂取すると空腹感を感じるということを聞いたことがある方もいるかもしれませんが、それはこのマンチによるものです。
大麻を原料にした成分はどれも食欲増進効果がありそうに思えますが、実はCBDにはマンチの作用はほとんど無いと言われています。
ではなぜCBDに食欲増進作用があるのかと言うと、CBDにはリラックス効果や身体の様々な機能を調整する作用があり、それによって精神や健康状態が良くなることで食欲が増進されると言われています。
その為、不安や落ち込んでいて食欲が出ないと言う際に特に効果を発揮してくれ、CBDを摂取することで精神が安定するだけでなく、同時に食欲も湧いてくるようになります。
食欲が増進されるだけでなく、ポジティブマインドにも導いてくれるCBDを是非取り入れてみてはいかがでしょうか?
まとめ
食欲不振になる原因は様々ありますが、心と体の状態を安定させれば食欲は必ず回復します。
しかし、何日も食欲が回復しないと言う際には、念のため医師に診てもらいましょう。
今回紹介した食欲増進方法を是非参考にして、食欲不振に陥った際にはぜひ活用してみてくださいね。